
お客様のご要望
東京都小金井市のT様。広い二世帯住宅にお住まいでしたが、築31年とかなり古くなっているため、
耐震強度に不安を覚え、頑丈な家にしてほしいというご要望をいただきました。
耐震診断にて

そうしたところ、壁保有耐力・剛性や偏心率に問題があり、
かつもともとの土地の条件も合わさり、結果は4段階評価の
うち、最も危険な「倒壊する可能性が高い」という診断となりました。
そこで、補強計画を綿密に計画し、工事を開始しました。
※偏心率とは
建物平面形状の中心である重心と、水平力に抵抗する力の中心で
ある剛心のへただりのねじり抵抗の割合のこと。
数字が大きいと危険です。
工事の様子
【柱を残して、既存の壁や床を撤去】

まずは柱を残してすべてを取り除きます。二世帯でお住まいですので、空間を広くとるための鉄骨が
天井部分に見えています。これは構造上必要ですので残した状態で耐震補強をしていきます。
【筋交い・柱の補強】


筋交いを入れたり、新しく柱を入れて補強していきます。
細い柱は「間柱(まばしら)」といって、壁を作るために入れる木材です。これにより、壁を増やす
耐震補強にもなります。
【硬質発泡ウレタンによる断熱】


白く見えるものが硬質発泡ウレタンです。この断熱工法により、家の断熱性能がぐっとあがります。
これで、家の中が一定の温度になりやすく、空調も効率的になるので、光熱費と体にやさしい家に
なります。冬のヒートショックの心配も少なくなります。
【金物+制震装置ダンパー+筋交いで耐震補強】

写真中央に見える斜めに設置されているものが制震装置のMERダンパーです。これにより、耐震に加え
揺れを吸収し、より安全な家になります。
その右手には、金物による補強が見えます。筋交いも新しく入れ、金物・制震装置ダンパー・筋交いに
よる3点セットの地震対策が行われています。




揺れを吸収するMERダンパーは、1階にも2階にも設置できるため、必要箇所に設置していきます。
【家を長持ちさせる秘訣も】


写真左の白く見えている壁は、タイガーグラスロックというせっこう板を入れているところです。
粘り強いという特徴があり耐火性にも優れていますので、もしもの火事でも火のまわりを遅くすること
ができます。
写真右は、外壁の下地の様子です。こちらは、雨など外からの水分を抑える防水性と、室内からの湿気
を通す透湿性の両方を兼ね備えた素材です。家を傷めてしまう結露に効果があります。
【屋根の葺き替え】


屋根は一度取っ払ったあと、下地から設置していきます。写真右は、カラーベストで屋根の張替えが
完了したところです。
【外壁・窓の補修】

外壁や窓も補強し、強い地震が来ても命と財産を守る家に生まれかわりました。
ビフォーアフター
【玄関】


↑Before
→After
古く、重々しい雰囲気の玄関でしたが、光取りもできる玄関ドアにあり、明るく生まれ変わりました。
【外観】


↑Before
→After
外観は、長年の風雨で傷んでしまっていました。耐震工事も行い、玄関とともに明るく生まれ
変わりました。
【外観】


↑Before
→After
リフォーム後


広いリビングにつながるキッチン。便利な勝手口があります。これで普段のゴミ出しや買い物荷物の
搬入も楽になりました。
リビングには、造作棚も配置したので、飾り棚や収納にも使えますね。


2階の部屋。天井まであるクローゼットを設けて、収納がぐっと充実しました。壁紙、床も断熱工事と
耐震工事を行った上で張替え、日の光が似合う空間になりました。
物件概要
・築年数 / 31年
・建築地 / 東京都小金井市
・構造 / 木造2階建て(在来工法)二世帯住宅
・家族構成 / 三世帯
・ご予算総額 / 1500〜2000万

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